社会科学におけるデータサイエンス(特別講義)
華山 宣胤 
単位: 2 開講期: 2期 開講年度: 2024
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【授業表題】
エンターテインメント,サーチエンジン,SNS分野でのデータサイエンスの応用演習
【授業の形態・方法・内容】
この授業では演習形式で(1)和歌と音楽の印象をデータ化しその分析結果に基づいて「百人一首」にBGMを付ける,(2)検索エンジンのキーワード別検索数の推移の分析結果から時事の関連性を明らかにする,(3)ツイートデータの分析から人々の関心事の変化を明らかにする,という3つのテーマを通じて,データサイエンスの手法と有用性を学習します.(1)どのような和歌を選ぶか,(2)どのようなキーワードに注目するか,(3)どのような内容のツイートに焦点を絞るか,各履修者が自由に選択できます.また,授業の最終段階では,これらの分析演習で身に付けたデータ分析手法が「データ駆動型社会」でどのように役立つか,さらに,データを扱う上での「心得」について学びます.
フィードバックは必要に応じて適宜授業中に行います.
【到達目標】
データサイエンスにおける分析手法として,相関係数,相関係数行列,共起頻度といった内容を学びますが,この授業の目標は,BGMの選択という人間の「センス」に依存する作業や,時事や人々の関心事といった社会での出来事の分析にデータサイエンスが有用であることを理解することにあります.また,3つのテーマで,履修者が調査する内容を自分自身で決めることにより,データといものを身近に感じ,それを分析することの重要性を理解することが目標です.また,実社会でのデータサイエンスの有用性,そして情報倫理・情報セキュリティについての理解を深めることも目標です.
【この授業科目とディプロマポリシーに明示された学修成果との関連】
(全学 DP2)幅広い教養と外国語に関する基本的な知識・能力
【事前・事後学習】
毎回の授業では,実データの収集方法と分析手順の理解が求められます.各需要の前には,Webページからのデータ収集に備えてコンピュータ操作の予習を行ってください(週2時間程度).また,毎回授業では収取した実データの分析結果に関する課題が与えられます(週2時間程度).
【授業計画】
第1回 【授業の目標と進め方】授業の目標と進め方を解説します.
第2回 【百人一首からの歌の選定と百人一首の印象の整理】百人一首から30程度の歌を選定し,その印象の概要を相関図を用いて整理します.
特記事項(2)
第3回 【百人一首の印象の入力方法と「前奏曲集(ドビュッシー作曲)」の印象の入力】百人一首の印象の入力方法を解説し,百人一首と同じ指標を用いて「前奏曲集(ドビュッシー作曲)」の印象の入力します.
特記事項(2)
第4回 【分析方法の解説】入力データの分析方法として相関係数を学習します.
特記事項(3)
第5回 【分析結果の基づくBGMの選定】分析結果に基づいてBGMを選定する手順を解説します.
特記事項(2)
第6回 【検索エンジンのキーワード検索数データの取得】GoogleTrendを利用してキーワード検索数データの取得する方法を解説します.
特記事項(2)
第7回 【キーワード検索数の平均とバラツキ】ある期間のキーワード検索数の平均とバラツキの算出方法を解説します.
特記事項(3)
第8回 【2つのキーワードの検索数の相関】2つのキーワードの検索数の推移について相関係数を算出する方法を解説します.
特記事項(3)
第9回 【複数のキーワードの検索数の相関】複数のキーワードの検索数の推移について相関係数行列を算出する方法を解説します.
特記事項(3)
第10回 【ツイッターの高度な検索】「ツイッターの高度な検索」の利用方法とデータのダウンロード方法の解説を解説します.
特記事項(3)
第11回 【ツイートデータの分析】ツイートデータに含まれるキーワードの共起頻度の算出方法を解説します.
特記事項(3)
第12回 【プレゼンテーション】履修者各自が分析結果とBGM選定結果のプレゼンテーションを行います
特記事項(5)
第13回 【データ・AI利活用の最新動向】データ・AI利用活用の最新動向を,AI(画像からの骨格抽出)から得られたデータを用いたスポーツデータ解析を例として解説します..
特記事項(1)
第14回 【実社会でのデータサイエンスの有用性】データサイエンスが「データ駆動型社会」でどのように役立つかについて,株式売買への応用を事例として解説します.
特記事項(1)(3)
第15回 【情報倫理・情報セキュリティ】データを扱う上での「心得」について解説します.
特記事項(4)
第16回
第17回
第18回
第19回
第20回
第21回
第22回
第23回
第24回
第25回
第26回
第27回
第28回
第29回
第30回
【評価方法】
授業参加,発表,レポート,課題を総合的に評価します(100%).
【教科書】
授業中に配布する資料を教科書とします.
【参考文献】
特にありません.
【特記事項】
上記の授業計画において(1)~(5)は以下のことを示す。

(1)現在進行中の社会変化(第4次産業革命、Society 5.0、データ駆動型社会等)に深く寄与しているものであり、それが自らの生活と密接に結びついている。
※モデルカリキュラム導入1-1、導入1-6が該当
(2)「社会で活用されているデータ」や「データの活用領域」は非常に広範囲であって、日常生活や社会の課題を解決する有用なツールになり得るもの。
※モデルカリキュラム導入1-2、導入1-3が該当
(3)様々なデータ利活用の現場におけるデータ利活用事例が示され、様々な適用領域(流通、製造、金融、サービス、インフラ、公共、ヘルスケア等)の知見と組み合わせることで価値を創出するもの。
※モデルカリキュラム導入1-4、導入1-5が該当
(4)活用に当たっての様々な留意事項(ELSI、個人情報、データ倫理、AI社会原則等)を考慮し、情報セキュリティや情報漏洩等、データを守る上での留意事項への理解をする。
※モデルカリキュラム心得3-1、心得3-2が該当
(5)実データ・実課題(学術データ等を含む)を用いた演習など、社会での実例を題材として、「データを読む、説明する、扱う」といった数理・データサイエンス・AIの基本的な活用法に関するもの。
※モデルカリキュラム基礎2-1、基礎2-2、基礎2-3が該当
【開講期・曜日時限・ペア・教員名】
開講期・曜日時限が下記の表で示されていますが、履修できる曜日時限は学年・学科等により異なる場合があります。自分の「履修登録」画面に表示される曜日時限のみ履修登録することができます。

開講期 曜日時限 ペア 教員名
2期 月1 華山 宣胤