総合教育ワークショップ(課題発見と当事者研究)
大滝 修 
単位: 2 開講期: 1期 開講年度: 2024
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【授業表題】
「課題発見と当事者研究」
【授業の形態・方法・内容】
 この授業は演習形式で行います。
 授業では、社会的困難(貧困・障害・病気・格差・排除・いじめ・少数者差別等)について当事者の視点から捉え直し、課題改善への学びをめざします。抱える困難を「自己責任」とされてきた当事者の「声なき声」に耳を傾けます。参加者は自己の困難を振返り、当事者の語り(ナラティブ)への共感と尊厳を学びます。グループ学習により、主体的な傾聴・語り・フィールドワーク・発表(共有)の技法を身につけ、当事者研究の理論を実践します。
対面授業で実施します。
フィードバックは適宜授業中に行います。
【到達目標】
 この授業科目は、社会の「課題の発見と探求及び発信」について基本的な知識と技能を身に付けます。具体的には、次の能力の習得を目指します。
 1.主体的に課題に取り組み、クラスメートと協同して解決をめざそうとする姿勢。
   毎回の課題(ワークシート15回・ポートフォリオノート作成等)を着実に提出する責任感。
 2.傾聴の技法、ナラティブ・アプローチの知識と技法を習得し、共感的理解ができる。
 3.協同して教室外での文献調査・資料収集・フィールドワークを実践できる。
【この授業科目とディプロマポリシーに明示された学修成果との関連】
(全学 DP2)幅広い教養と外国語に関する基本的な知識・能力
【事前・事後学習】
 授業の事前学習として、関連図書の読書・情報収集(新聞記事・HP検索)・事前調査への
回答を求める(2時間程度)。事後学習として、グループ・ワーク(分担して調査・インタビュー・新聞・プレゼン資料作成)・報告書や振返り文を作成する(3時間程度)。
【授業計画】
第1回 オリエンテーション 授業の目的と授業の進め方
第2回 「出会い」に学ぶ 参加者の課題意識の可視化
第3回 「社会にある困難」を発見する(KJ法、マインドマップ)
第4回 課題の当事者とはだれか(コラージュ新聞)
第5回 課題の共有 (ヒューマンライブラリー/ブックトーク)
第6回 当事者に出会う(ワールドカフェ/協同学習)
第7回 当事者研究(1) 事例研究「べてるの家」
第8回 当事者研究(2) 傾聴とナラティブ・アプローチ
第9回 当事者研究(3) オープンダイアローグ理論と実践
第10回 探究活動(1) 計画立案(ティームビルディング)
第11回 探究活動(2) フィールドワーク
第12回 探究活動(3) 中間発表(共有と課題の発見)
第13回 発信と共有 表現活動
第14回 探究の振り返り
第15回 授業のまとめと発展学習(スタディツアー等)
第16回
第17回
第18回
第19回
第20回
第21回
第22回
第23回
第24回
第25回
第26回
第27回
第28回
第29回
第30回
【評価方法】
 授業中の課題への取り組み➀毎回のワークシート(60点)、➁課題提出、➂ポートフォリオノート及びグループ活動記録等)(30点)と、最終課題(10点)の内容を合わせて評価します。
【教科書】
毎回配布するワークシートを完成します。
【参考文献】
熊谷晋一郎『当事者研究』(岩波書店2020年)
べてるの家『べてるの家の「当事者研究」』(医学書院2005年)
斎藤道雄『治りませんように』(みすず書房2010年)
鷲田清一『「聴く」ことの力』(ちくま学芸文庫2015年)
【特記事項】
以下の点を考慮して、履修するか検討して下さい。
1.授業は、毎回グループワークを主体に実施します。講義型授業と試験重視の評価がいい人、授業 
 中に対話(自己を語るナラティブ・ワーク)やワークショップは苦手という方には不向きかも 
 し れません(これらの苦手を克服したい方は歓迎します)。
2.グループの協同学習が主体のため、欠席・遅刻はメンバーの迷惑や負担増になります。
 やむを得ない理由で欠席する場合、事前に連絡してください。
 欠席(提出期限内にワークシートを提出しない場合)4回以上は課題評価も不能となります。
3.この授業は、総合教育ワークショップ「地球市民と社会参画」と内容的に関連しています。
 総合教育ワークショップを同一年度に二つ以上履修することはできませんが、探究を深めたい方
 は、別年度「地球市民と社会参画」も履修することを薦めます。
【開講期・曜日時限・ペア・教員名】
開講期・曜日時限が下記の表で示されていますが、履修できる曜日時限は学年・学科等により異なる場合があります。自分の「履修登録」画面に表示される曜日時限のみ履修登録することができます。

開講期 曜日時限 ペア 教員名
1期 火1 大滝 修