【授業表題】 |
多様性社会における心理支援を学ぶ(基礎)
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【授業の形態・方法・内容】 |
この授業は“人を心理的に支援する”というテーマのもと、社会に存在する様々な立場の人々に焦点を当て、「多様性(ダイバーシティ)社会」の実現について深く考えることをねらいとしています。「多様性(ダイバーシティ)社会」の実現は、現在、企業や組織マネジメントのみならず、社会で幅広くその意義が注目されている営みです。本来それは特別なことではなく、さまざまに異なる人々が関わり、支え合って社会が成り立っていることを意識し、他者を尊重し受容する関係性や、それが可能になる環境を造り上げることがその基本となっています。これを“人を心理的に支援する”という心理学の視点から捉え直すことは、あらゆる立場の人とのコミュニケーションの可能性を切り開き、新たな価値や創造性を生み出す原動力となると考えています。
Ⅰ期の授業においては、様々な人との関わりがどのような意味で必要であるか、他者と協働しうる良い関係をどのように構築できるかという問題について、心理・臨床的な基礎という視点から考えるだけでなく、カウンセリングやアサーションの実践、ゲスト講師とのやりとりなどをもとに、体験的に学んでいきます。このような学びは、多様化する社会を生き抜く「社会人の基礎力」となるばかりでなく、多様化・複雑化する現代社会を生き抜くうえで、重要な資質を培うものです。ワークショップ型の授業であるため、講義形式の座学だけでなく、毎回グループワーク(ディスカッション)や発表(シェアリング)といった活動も行いながら授業を進めます。したがって、授業に3分の2以上出席していることを単位取得の最低条件とします。遅刻や欠席が多いと、単位取得が極めて難しいと心得て履修してください(1〜3年生の履修を推奨します)。
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【到達目標】 |
授業のテーマは、「関係性」(人と人との関係)を土台にした心理(学)的支援です。つまり、人と人との良い関係性を築くことによる相互の心理支援(支え合い)、すなわち支援される側だけでなく支援する側にとっても学びや成長があり、そうした経験を通して精神的成長につながるような支援の在り方を学ぶことを目標としています。 |
【この授業科目とディプロマポリシーに明示された学修成果との関連】 |
(全学 DP2)幅広い教養と外国語に関する基本的な知識・能力
(全学 DP3)現代社会における諸問題あるいはさまざまな学術研究分野における諸問題を発見・分析・解決する実践的な知識・能力 |
【事前・事後学習】 |
事前学習として、次回の授業に関するテーマに関して、これまでどのような経験をし、どのような考えや思いを持っているかを振り返った上で授業に参加して下さい。具体的な宿題を課することがあります。事後学習としては、授業で学んだことを復習しまとめておいて下さい。「学則」上、この科目は「演習」科目にあたりますので、授業時間外に行う事前事後学習に要する時間は4時間程度となります。なお、各回に提出するレポート等の課題には、全体的なコメントを適宜フィードバックします。 |
【授業計画】 |
第1回 |
ガイダンス
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第2回 |
支援とは(1) 心理支援の諸側面1
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第3回 |
支援とは(2) 心理支援の諸側面2
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第4回 |
支援的コミュニケーションと自他理解(1)共感と傾聴と他者理解 1
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第5回 |
支援的コミュニケーションと自他理解(2)共感と傾聴と他者理解 2
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第6回 |
支援的コミュニケーションと自他理解(3)共感と傾聴と他者理解 3
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第7回 |
支援的コミュニケーションと自他理解(4)アサーションと自己理解
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第8回 |
支援的コミュニケーションと自他理解(5)危機にある人への支援
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第9回 |
多様な他者への心理支援(1)ジェンダーの悩み
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第10回 |
多様な他者への心理支援(2)ジェンダーと心理支援
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第11回 |
多様な他者への心理支援(3)障害とともに生きる
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第12回 |
多様な他者への心理支援(4)「視覚障害」からみた世界
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第13回 |
多様な他者への心理支援(5)家族関係と心理支援
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第14回 |
多様な他者への心理支援(6)家族の心理支援の現場から
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第15回 |
学びの振り返りとまとめのセッション
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第16回 |
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第17回 |
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第18回 |
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第19回 |
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第20回 |
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第21回 |
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第22回 |
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第23回 |
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第24回 |
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第25回 |
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第26回 |
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第27回 |
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第28回 |
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第29回 |
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第30回 |
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【評価方法】 |
授業参加状況と各回の授業レポートや宿題(80%)、及び、第14回授業後に提出する最終レポート(20%)で総合評価します。 |
【教科書】 |
特に使用しません。 |
【参考文献】 |
授業時に参考資料・文献を適宜紹介します。 |
【特記事項】 |
・この授業は「総合教育ワークショップ(心理支援:基礎)」(担当:野田淳子)と、合同で授業を行うことがあります。ゲスト講義も複数回予定されていますが、予定については授業時にお知らせします。
・毎回の授業テーマに沿ったワークや宿題に取り組んで頂きながら授業を進めるため、遅刻や欠席が多いと単位取得が極めて難しくなります。そのため1〜3年生の履修を推奨するとともに、授業に3分の2以上出席していることを単位取得の最低条件とします。また、やむをえず遅刻をした場合は、遅刻3回につき欠席1回とみなします。
・なおこの授業は、2021年度、2023年度の総合教育ワークショップ「多様性社会における心理支援を考える(心理支援:基礎)」および2022年度の特別授業「多様性社会における心理支援を学ぶa」と同じ内容です。未履修の多くの方に機会を提供するため、同一授業の再履修はご遠慮ください(ただし後期の授業とは内容が一部重なってはいますが、両方履修することは可能です)。
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【開講期・曜日時限・ペア・教員名】 |
開講期・曜日時限が下記の表で示されていますが、履修できる曜日時限は学年・学科等により異なる場合があります。自分の「履修登録」画面に表示される曜日時限のみ履修登録することができます。 |
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