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 教養ゼミ(貧困と家族を考える) | ||||||
李 杏理  | ||||||
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【授業表題】 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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貧困と家族・ケアを考える | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
【授業の形態・方法・内容】 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
本ゼミは、貧困とケアの観点から、現代の家族と社会の特徴を捉えようとするものである。 子どもや若者が生きていくこの社会は、どれほど生活の安定的基盤が確保されている社会なのか。子育て・ケアの主体として期待されてきた家族という単位は、どのように理解されるべきなのか。これらに関する文献を購読し、議論することを通して、貧困を生み出す構造を把握し、現代社会の特徴を考察する。 「格差」や「子どもの貧困」が社会問題化されて10年以上になるが、問題を個人主義的に理解し、個人・親・家族の責任に収斂するような言説が多く見られるようになった。本ゼミでは、個人の努力だけでは解決しない、社会問題としての貧困という観点から時代的・統計的に共通するパターンを探る。 教科書中のいくつかの論文を輪読していき、第12回目以降は、各人の問題関心に沿って文献や調査・分析をふまえた個人発表を行う。 *この授業は演習形式であり、学期途中で遠隔授業に切り替わった場合は、Zoomを用いたC型で授業を実施する。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
【到達目標】 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
1.貧困問題に関する研究・基礎的な概念と政策について学ぶ。 2.日本における貧困対策と社会保障の現状と課題を理解する。 3.貧困の「世代的再生産」や家族に対する社会的支援について理解し、議論できるようになる。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
【この授業科目とディプロマポリシーに明示された学修成果との関連】 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
(全学 DP1)社会科学に関する専門知識・能力 (全学 DP2)幅広い教養と外国語に関する基本的な知識・能力 (全学 DP3)現代社会における諸問題あるいはさまざまな学術研究分野における諸問題を発見・分析・解決する実践的な知識・能力 (全学 DP4)上記の知識・能力に裏付けられた総合的な判断力と行動力 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
【事前・事後学習】 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
授業時間外に行う事前事後学習に要する時間は4時間程度である。 事前:輪読の発表担当者は事前に文献を精読し、パワーポイントまたは文書にまとめる。担当者以外も、毎週該当する文献を熟読した上で、ワークシートに記入(引用)し、それに対するコメントを3点用意して授業時刻までにmanabaにアップロードする。 事後:貧困と家族に関する映画や本を読む、文献を読み返す、それについて友人や知人と感想や意見を交換する、関連する参考文献を調べる、といった活動を日常的に行い、自らの知見を磨く。最後の個人発表に向けて具体的な事実や資料を調べておく。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
【授業計画】 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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【評価方法】 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
・授業内の課題(ワークシート等)…40% ・文献の分担発表と個人発表…50% ・授業への参加度・発言頻度…10% 1学期につき4回以上欠席した者(理由なき遅刻2回は欠席1回扱い)、発表が課されている日に無断欠席した者は成績「不可」となる。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
【教科書】 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
松本伊智朗・湯澤直美編『生まれ、育つ基盤:子どもの貧困と家族・社会(シリーズ子どもの貧困1)』明石書店、2019年 杉田真衣、谷口由希子編『大人になる・社会をつくる:若者の貧困と学校・労働・家族 (シリーズ・子どもの貧困4)』明石書店、2020年 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
【参考文献】 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
飯島裕子『ルポ 貧困女子』岩波新書、2016年 岩田正美『現代の貧困:ワーキングプア/ホームレス/生活保護』ちくま新書、2007年 岩田正美、西澤晃彦『貧困と社会的排除:福祉社会を蝕むもの』ミネルヴァ書房、2005年 エヴァ・フェダー キテイ『愛の労働あるいは依存とケアの正義論』岡野八代訳、白澤社、2010年 ジョアン・C. トロント 『ケアするのは誰か?:新しい民主主義のかたちへ』岡野八代訳、白澤社、2020年 中西新太郎、蓑輪明子編『キーワードで読む 現代日本社会 第2版』旬報社、2013年 西澤晃彦『人間にとって貧困とは何か』放送大学教育振興会、2019年3月 松本伊智朗編『「子どもの貧困」を問い直す:家族・ジェンダーの視点から』法律文化社、2017年 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
【特記事項】 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ジェンダーに関する基礎知識が必要となるため、予めジェンダー・フェミニズムに関連する入門書を読んでいるか、「ジェンダー論」または「人権論」を受講中/受講済みであることが望ましい。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
【開講期・曜日時限・ペア・教員名】 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
開講期・曜日時限が下記の表で示されていますが、履修できる曜日時限は学年・学科等により異なる場合があります。自分の「履修登録」画面に表示される曜日時限のみ履修登録することができます。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
開講期 | 曜日時限 | ペア | 教員名 |
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2期 | 火3 | 李 杏理 |