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 総合教育ワークショップ(移民のエスノグラフィ)(2期) | ||||||
李 杏理  | ||||||
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【授業表題】 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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マイノリティに関する質的研究 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
【授業の形態・方法・内容】 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
移民たちが日常生活をどのように送るのか、そこにはどのようなパターンがあるのかという構造と人びとの行為とのあいだの相互作用を探る。人間は主体であると同時に客体でもある。個人的な要素と社会的な要素のどちらに対しても尊重と想像力が必要となる。社会生活をおくる際に、人びとがどのように感じているかについて、そのコミュニティの文脈で、より広い構造の分析も含めて、時代や文化とともに検証する。また、「移民」にとどまらず他のマイノリティや地域コミュニティの社会活動など広くさまざまなコミュニティや身近な他者、自分自身もふくめて参与観察を促す。そこから、社会生活における自身の役割について検証し、エスノグラフィという継続的、応答的な実践の一部として活用すべき手法を学ぶ。 *この授業は演習形式で、後期は事前調査をふまえて実際にコミュニティに足を運ぶ実地調査および個人研究が中心となる。(学期途中で遠隔授業に切り替わった場合は、Zoomを用いたC型で授業を実施する。) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
【到達目標】 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
1.エスノグラフィの方法論と事例を通して、質的研究について理解する。 2.社会課題に関わる現場の人びとから細緻な具体例を聞き出す姿勢と倫理と配慮を身につける。 3.質的調査を踏まえ、日常生活や歴史と文化の文脈から分析し、解釈することができる。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
【この授業科目とディプロマポリシーに明示された学修成果との関連】 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
(全学 DP1)社会科学に関する専門知識・能力 (全学 DP2)幅広い教養と外国語に関する基本的な知識・能力 (全学 DP3)現代社会における諸問題あるいはさまざまな学術研究分野における諸問題を発見・分析・解決する実践的な知識・能力 (全学 DP4)上記の知識・能力に裏付けられた総合的な判断力と行動力 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
【事前・事後学習】 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
授業時間外に行う事前事後学習に要する時間は4時間程度である。 事前:プレゼン担当者は事前に文献を精読し、パワーポイントまたは文書にまとめる。プレゼン担当者以外も、毎週該当箇所を熟読し、分からない言葉は人類学事典や社会学事典等を調べておき、ワークシートに論点を記入(引用)し、それに対するコメントを3点用意して授業時刻までにmanabaにアップロードする。実地調査にむけて、事前学習の成果をまとめる。 事後:文献中の内容や授業中のディスカッションで理解できなかった点は調べるか、適宜質問する。とりわけ、個人研究の対象者・コミュニティや関係機関・市民団体を探しておくこと。資料を読んで浮かんだ疑問は、研究機関や関連機関に問い合わせてみる。個人研究の成果を期末レポートとして提出するため、取材のみならず関連資料や新聞記事等を収集する。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
【授業計画】 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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【評価方法】 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
・授業内の課題(ワークシート等)…40% ・文献の分担発表と個人発表…50% ・授業への参加度・発言頻度…10% 1学期につき4回以上欠席した者(理由なき遅刻2回は欠席1回扱い)、発表が課されている日に無断欠席した者は成績「不可」となる。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
【教科書】 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
小田博志『エスノグラフィー入門:“現場”を質的研究する』春秋社、2010年 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
【参考文献】 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
アダムス、トニー・E.他『オートエスノグラフィ:質的研究を再考し、表現するための実践ガイド』松澤和正他訳、新曜社、2022年 石原真衣『〈沈黙〉の自伝的民族誌:サイレント・アイヌの痛みと救済の物語』北海道大学出版会、2021年 三部倫子『カムアウトする親子:同性愛と家族の社会学』御茶の水書房、2014年 砂川秀樹『新宿二丁目の文化人類学:ゲイ・コミュニティから都市をまなざす』太郎次郎社、2015年 西沢晃彦『隠蔽された外部:都市下層のエスノグラフィー』彩流社、1995年 朴沙羅『家(チベ)の歴史を書く 』筑摩書房、2022年 坪田光平『外国人非集住地域のエスニック・コミュニティと多文化教育実践:フィリピン系ニューカマー親子のエスノグラフィー』東北大学出版会、2018年 藤田結子、北村文『ワードマップ 現代エスノグラフィ:新しいフィールドワークの理論と実践』新曜社、2013年 ほか、受講者の関心や議論に沿って適宜紹介する。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
【特記事項】 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
自身が選択したテーマがマイノリティ・コミュニティであれ、オート(自己)エスノグラフィーであれ、コミュニティに直接赴いたり、コンタクトをとって集まりに参加し信頼を築いてインタビューをしたりと、粘り強い関わり(または自分史や自己を掘り下げること)が求められるため、継続的関わりや自己開示に消極的な人の受講はおすすめできない。なお、調査主体が、調査対象のコミュニティや社会的属性の当事者である必要はない。 「社会学」「現代社会学」「ジェンダー論」「世界政治論」「人権論」との関連性が高いため、併せて受講することをおすすめする。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
【開講期・曜日時限・ペア・教員名】 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
開講期・曜日時限が下記の表で示されていますが、履修できる曜日時限は学年・学科等により異なる場合があります。自分の「履修登録」画面に表示される曜日時限のみ履修登録することができます。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
開講期 | 曜日時限 | ペア | 教員名 |
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2期 | 金2 | 李 杏理 |