教養ゼミ(日本文学)
上野 麻美 
単位: 2 開講期: 2期 開講年度: 2023
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【授業表題】
『伊勢物語』で恋を語ろう
【授業の形態・方法・内容】
 『伊勢物語』は平安時代の代表的古典文学作品です。高校の古文の授業で、「東下り」の段や「芥川」の段を読んだという人も多いでしょう。しかし、遠い昔の話で、なんだか今ひとつピンとこなかった、という人も少なくないと思います。私もそう思った一人です。それは諸般の事情により、古文の教科書というものは、さして面白くもないところを取り上げて、古典文法で品詞分解して、名作をバラバラに解体するものだからです。
 『伊勢物語』は、実はもっと身近な作品です。学生の皆さんが共感できる、たくさんの恋の話が詰まった恋愛短編小説集です。牛車で恋人のところに出かけた平安貴族も、バイクをぶっとばして彼女に会いに行く令和の若者も、恋する気持ちは同じなのだということを、じっくり味わえる作品です。
 この授業では、受講者それぞれが、好きな段を選び、その内容について、調査し解説します。特別な古典の知識は必要ありませんが、ことばにこだわって、丹念に根気よく調べる姿勢が必要です。一方、聴衆となる受講生には、恋愛論を熱く語って議論する姿勢が求められます。そして、双方に必要なのは、旺盛な好奇心です。平安朝の恋人たちは、どんなところで愛を語らい、何を食べ、飲み、何を見て楽しんだのか。どんな小さなことでも、興味をもって追究する、旺盛な好奇心を求めます。
 「恋バナ」に花を咲かせつつ、文学のみならず、歴史・思想・民俗にも興味を広げていく授業です。なお、本講座はゼミ形式の対面授業を基本としますが、諸般の事情により遠隔式授業が必要となった場合はA型で授業を行います。 
【到達目標】
辞書や事典を参考にしながら、古典の世界をより深く味わう力を養い、人生を楽しむ糧として古典文学に親しむ方法を修得します。
【この授業科目とディプロマポリシーに明示された学修成果との関連】
(全学 DP2)幅広い教養と外国語に関する基本的な知識・能力
【事前・事後学習】
まず、『伊勢物語』全編(現代語訳付きで可)を自分で読み、担当したい段を各自、決めておきます。発表当番回までに、解説のためのレジュメを各自作成します。(事前学習、事後学習は全日程トータルで60時間程度)
【授業計画】
第1回 ガイダンス1/評価方法・発表順決定
第2回 ガイダンス2/『伊勢物語』概説
第3回 ガイダンス3/在原業平概説
第4回 ガイダンス/4研究発表の方法
第5回 研究発表1(発表担当者Aさん・Bさん)
第6回 研究発表2(発表担当者Cさん・Dさん)
第7回 研究発表3(発表担当者Eさん・Fさん)
第8回 研究発表4(発表担当者Gさん・Hさん)
第9回 研究発表5(発表担当者Iさん・Jさん)
第10回 研究発表6(発表担当者Kさん・Lさん)
第11回 研究発表7(発表担当者Mさん・Nさん)
第12回 研究発表8(発表担当者Oさん・Pさん)
第13回 研究発表・予備日
第14回 レポート作成の方法
第15回 総まとめ
第16回
第17回
第18回
第19回
第20回
第21回
第22回
第23回
第24回
第25回
第26回
第27回
第28回
第29回
第30回
【評価方法】
研究発表50%(レジュメや発表内容)・出席状況50%(議論での発言・態度を含む)。発表時での口頭指導および、提出したレジュメへの指導でフィードバックを行う。 なお、遠隔式授業になった場合はレポートの提出で評価を行う。
【教科書】
『伊勢物語』ビギナーズクラッシクス日本の古典・角川ソフィア文庫 ※冊子版が入手できない場合は電子版でも可
【参考文献】
授業内で随時指示します。
【特記事項】
この授業では発言しないと出席として認められません。なお、日本語を母語としない学生の履修に関しては、日本語の古語や古典文法を十分に習得していることを条件とし、古文理解力のチェックを行います。

【開講期・曜日時限・ペア・教員名】
開講期・曜日時限が下記の表で示されていますが、履修できる曜日時限は学年・学科等により異なる場合があります。自分の「履修登録」画面に表示される曜日時限のみ履修登録することができます。

開講期 曜日時限 ペア 教員名
2期 火3 上野 麻美