メディア制作ワークショップ(4単位)/メディアデザインワークショップ
大橋 香奈 
単位: 4 開講期: 通年 開講年度: 2022
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【授業表題】
ドキュメンタリー・ストーリーテリング実践
【授業の形態・方法・内容】
この授業では、ドキュメンタリー・ストーリーテリングの基本的な考え方と、撮影や編集の技法を学びます。ドキュメンタリー・ストーリーテリングの中でも、ひとりの人物の経験に着目し、その物語を理解して、写真や映像によって描くアプローチに焦点をあてます。

前半は、いくつかの映像作品を鑑賞して分析するケーススタディ、撮影や編集の実験、インタビュー課題に取り組みます。その過程で、ドキュメンタリー・ストーリーテリングの基本的な知識や技法を、実践的に学びます。
後半は、前半に学んだ知識と技法をベースに、個人でショート・ドキュメンタリーを企画し、撮影、制作します。完成した映像作品の上映会を実施して、互いにレビューします。最後に、ドキュメンタリー・ストーリーテリングの知識や技法を、卒業制作をはじめとする調査研究のプロジェクトに応用することについて検討します。
 
制作にあたって、写真や動画の撮影が可能なスマートフォンもしくはデジタルカメラが必要です。映像制作の事前知識や経験は必要ありませんが、これらの機器を用意しておいてください。

この授業は、ワークショップ科目です。履修者は、毎回出席し、「ディスカッション」、「グループワーク」、「プレゼンテーション」に参加することが求められます。また、作品制作のために、授業時間外で各自「フィールドワーク」をすることも必要になります。

授業での発表については、その都度、フィードバックを行います。毎回、授業終了後にmanabaでミニレポートを提出してもらいます。それにより授業内容の理解度や課題の進捗状況を確認し、次の授業でその内容に対するフィードバックを行います。

新型コロナウイルスの感染拡大等の影響で対面授業の実施が困難になった場合、遠隔授業に変更になる可能性があります。その際は、C型(Zoomを使用したリアルタイム配信)の遠隔授業になります。
【到達目標】
ドキュメンタリー・ストーリーテリングの基本的な考え方と技法を学び、それを実践できるようになる。また、他者の経験を理解し、表現することを目的とした映像作品を制作できるようになる。
【ディプロマポリシーとの関連】
(DP2)【メディア社会学科】コミュニケーションを支えるメディアの特性と、その組織・企業における展開を分析・評価する能力、(DP3) 自らの考え・アイデアを創造的に表現し、伝達していくコミュニケーション技能、(DP4) コミュニケーションに関わる事柄について、問題の発見・分析・解決をする能力、に関連する。
【事前・事後学習】
前半は、授業の中で学んだ知識や技法を、ひとりでカメラや編集アプリを使って実践できるようになるための事前・事後学習の時間が必要になる。後半の個人課題では、授業外でのリサーチ、撮影、編集に取り組むための事前・事後学習の時間が必要になる。前半も後半もともに、事前・事後学習の時間として、少なくとも授業時間の2倍以上を確保すること。
【授業計画】
第1回 (1期) 授業目標と進め方
(2期) 夏季の目標達成度の共有と2期の進め方
第2回 (1期) ドキュメンタリー・ストーリーテリングの基本
(2期) シークエンス・ドリブン・ドキュメンタリー
第3回 (1期) ケーススタディ:表面的な主題と深い主題
(2期) キャラクター・ドリブン・ドキュメンタリー
第4回 (1期) ケーススタディ:ドキュメンタリーのカテゴリー
(2期) ナレーション型ドキュメンタリー
第5回 (1期) 撮影実験:ショットの種類、光、音
(2期) ホスト型ドキュメンタリー
第6回 (1期) 編集実験:画面上で時間を操る
(2期) ショート・ドキュメンタリーの企画書作成
第7回 (1期) 編集実験:ナレーション、字幕、BGM
(2期) ショート・ドキュメンタリーの進捗発表
第8回 (1期) インタビュー課題:撮影
(2期) ショート・ドキュメンタリーの編集方針
第9回 (1期) インタビュー課題:編集
(2期) ショート・ドキュメンタリーの編集:構成
第10回 (1期) インタビュー課題:作品上映
(2期) ショート・ドキュメンタリーの編集:字幕
第11回 (1期) 他者を撮影し描くということ/他者に撮影され描かれるということ
(2期) ショート・ドキュメンタリーの編集:音声
第12回 (1期) ショート・ドキュメンタリーの制作に向けて
(2期) ショート・ドキュメンタリー課題作品:上映会
第13回 (1期) ショート・ドキュメンタリーのアイディア・サークル
(2期) ショート・ドキュメンタリー課題作品:相互レビュー
第14回 (1期) ショート・ドキュメンタリーの企画発表
(2期) ショート・ドキュメンタリー課題作品:講評
第15回 (1期) 1期のリフレクションと夏季の目標設定
(2期) ドキュメンタリー・ストーリーテリングの展開
【評価方法】
毎回の授業終了後にmanabaで提出するミニレポート(50点)、個人企画の映像制作課題への取り組み(50点)により評価する。なお、映像制作課題への取り組みは、映像作品そのものだけでなく、作品制作のプロセスでのリサーチ内容を記述した作品ノート、上映会での相互レビューへの貢献という3つの観点で評価する。
【教科書】
教科書は指定しない。毎回配布するレジュメを使う。
【参考文献】
・ シーラ・カーラン・バーナード(2014)『ドキュメンタリー・ストーリーテリング』フィルムアート社
・ John Hewitt & Gustavo Vazquez (2013) “Documentary Filmmaking: A Contemporary Field Guide” Oxford University Press
【特記事項】
・他者を取材・撮影して作品を制作するため、他者に関心を持ち、尊重できる人を歓迎します。
・履修者は、毎回出席し、「ディスカッション」、 「グループワーク」、「プレゼンテーション」に参加することが求められます。また、作品制作のために、授業時間外で各自「フィールドワーク」をすることも必要になります。
【開講期・曜日時限・ペア・教員名】
開講期・曜日時限が下記の表で示されていますが、履修できる曜日時限は学年・学科等により異なる場合があります。自分の「履修登録」画面に表示される曜日時限のみ履修登録することができます。

開講期 曜日時限 ペア 教員名
通年 金2 大橋 香奈