総合教育ワークショップ(哲学)(1期)
麻生 博之 
単位: 2 開講期: 1期 開講年度: 2022
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【授業表題】
AIの哲学入門 ―― AIと人間の関わりをめぐる諸問題
【授業の形態・方法・内容】
(1) 基本的な形態
・基本的には,広い意味での「ワークショップ」形式の授業となる。
・「対面授業」(「対面」のみの参加形式の授業)を予定する。(なお,学期途中等に「遠隔授業」への変更を余儀なくされた場合の授業形態については,後述する。)

(2) 内容・方法
 現在,「AI(人工知能)」については,様々なことがまことしやかに語られている。私たちは,しかしそうした洪水のような言説に踊らされることなく,AIについて,そしてAIと人間との関係について,すこし冷静に考えてみる必要があるように思われる。
 この授業では,たとえばAIについて少し気になっているが詳しくは知らない,あるいはAIに対してなんとなく漠然とした不安を感じている,といった人たちをおもな対象とし,AIと人間の関わりをめぐって生じつつある様々な問題について,できるかぎり受講者自身に自分で調べたり考えたりしてもらうことを試みたい。もう少し具体的にいえば、AIにかんする歴史と現状などの基礎的知識を共有しながら,おもにAIと人間との関わりをめぐる哲学的・倫理学的な諸問題――たとえば,AIのバイアスや責任をめぐる問題,AIの進展に伴う人間の自由やプライバシーにかかわる問題,AIの創造性やAIが心・意識をもつことの可能性と是非,等々――について,受講者自身が(新聞記事のデータベースを用いたワークを中心に)新聞記事や書籍等のテキストにあたり,現在進行形の具体的な事例にそくして考えを深めつつ,それをまとめてみることをおもな課題としたい。
 (なお,この授業は,科目名のとおり,広い意味での「ワークショップ」形式の授業である。それゆえ,様々な課題について授業内で頻繁にレスポンス・指摘等が行われることになる。)

(3)〔補足〕遠隔授業に変更される場合の授業形態
〔基本的に「対面授業」を予定しているが,感染症の拡大等によって遠隔授業への変更を余儀なくされた場合の授業形態について,あらかじめ記載しておく。〕
・基本的な形態:原則として「A型」(manabaの使用)で授業を行う。(なお,部分的にZoomを用いたC型の授業を行う可能性もあるが,その場合でも,基本は「A型」。)
・毎回の授業のやり方:毎回,課題内容を説明した文章と資料等を配布するので,それをふまえて各自で課題(ワーク)と取り組み,指定された提出物や小レポートを提出する。(提出された課題についてのコメント等は次回に配布。)
*【重要】課題内容・資料等の公開は,原則として毎回2日間のみとする予定。
*【重要】新聞記事のデータベースを用いたワークを行うため,(スマートフォン等ではなく)PCを使えることが望ましい点に注意。
【到達目標】
・AIと人間の関わりをめぐるいくつかの原理的な問題について,背景的な知識を身につけるとともに,問題となっている事がらについて考えることにより,自分の考え方やものごとの見方を問い直し,現実に対する新たな視点を身につけること。
・授業中のワークやディスカッション,レポートの作成等を通じて,論理的・批判的に考える力,説得力のある議論を構成する力を身につけること。また,新聞記事等を用いてものごとを適切な形で調べる力を身につけること。
【ディプロマポリシーとの関連】
・この科目は、「教養」に関する「基本的な知識と能力」を身につけるための科目である(「全学DP2」)。
【事前・事後学習】
・授業で扱うテキストや資料を丁寧に読み,疑問点や自分の考えを整理すること。
・授業で課題が出された場合は,新聞記事や本を使って関連事項を調べたり,自分の考えを整理してレポート等を作成したりすること。
(・なお,「大学設置基準」上,この科目は「演習」科目にあたるので,授業時間外に行う事前事後学習に要する時間は4時間程度ということになる。ただし、人によって異なることはいうまでもない。)
【授業計画】
第1回 ガイダンス,資料の調べ方について
第2回 イントロダクション(1) ―― そもそもAIとは何か?/AIの歴史・現状





第3回 イントロダクション(2) ―― AIとバイアス/責任/人間の自由
第4回 イントロダクション(3) ―― AIと心・意識(可能性と是非)/AIと創造性
第5回 報告(1)-1
第6回 報告(1)-2
第7回 報告(1)-3
第8回 報告(1)-4
第9回 報告(2)-1
第10回 報告(2)-2
第11回 報告(2)-3
第12回 成果発表1
第13回 成果発表2
第14回 成果発表3
第15回 成果発表4
【評価方法】
基本的には,1. 授業への参加度〔10%程度〕,2. 毎回の課題〔60%程度〕,3. 数回のまとまったレポートないし発表〔30%程度〕を総合して評価を行う予定。(なお,レポートはいずれも「内容」を重視する。)
ただし,履修者数などの状況によっては,若干の変更を行う可能性もある。詳細については,1期の授業開始時に改めて説明する。
【教科書】
必要がある場合は,授業開始時に指示する。
【参考文献】
授業中にそのつど紹介する。
【特記事項】
【開講期・曜日時限・ペア・教員名】
開講期・曜日時限が下記の表で示されていますが、履修できる曜日時限は学年・学科等により異なる場合があります。自分の「履修登録」画面に表示される曜日時限のみ履修登録することができます。

開講期 曜日時限 ペア 教員名
1期 水2 麻生 博之