教養ゼミ(ジェンダー論)
澁谷 知美 
単位: 2 開講期: 2期 開講年度: 2022
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【授業表題】
ジェンダーと社会についてデータをもとに考える
【授業の形態・方法・内容】
※この授業はゼミです。積極的な態度が求められます。
※「評価方法」「特記事項」も必読のこと。
※本田由紀、2021『「日本」ってどんな国? 国際比較データで社会が見えてくる』筑摩書房(税込み1012円)を購入のうえゼミに参加してください。

【形態】
・ゼミ形式の授業です。
・基本的に対面授業です。遠隔授業に変更になった場合は、C型(Zoomでのリアルタイム授業)となります。

【方法・内容】

1)全体的な内容
 このゼミでは、豊富な国際比較データをもとに日本のジェンダーや教育、労働、政治などについて論じた『「日本」ってどんな国?』を読みます。
 日本は男女平等の国であり、人びとは生活に満足し、やさしい人が多い……などと語られます。しかし、本当でしょうか。家事や育児などのケア労働時間は1日あたり女性224分、男性41分と大きな差があるうえ、男性の数値は主要30か国で最低です。家庭生活への満足度は31か国中男性27位、女性29位と低いです。他人に冷淡な人が多く、過去1カ月で、助けを要する見知らぬ人を助けた者の割合は140カ国中139位でした。
 このように、日本がどのような国であるかは、他国との比較によってはじめて明らかになります。イメージだけで語ると現状を見誤ります。
 そこで、このゼミでは、『「日本」ってどんな国?』を読みます。そして、日本が置かれている状況、社会的な課題を的確に理解することを目指します。

2)各回の方法
 講読回をベースにしながら、映画回や調査回を適宜はさんでいきます。
 講読回……90分のうち前半は『「日本」ってどんな国?』各章の内容確認、後半は自由討論。 
 映画回……章と関連する映画を観て、皆で討論します。
 調査回……章と関連する新聞記事を調べ、翌週に紹介してもらい、皆で討論します。
【到達目標】
・イメージや思い込みでものごとを語るのではなく、データにもとづいた議論ができるようになることを目指します。
・「公正さ」の感覚を身につけることを目指します。

【ディプロマポリシーとの関連】
この科目は、全学DP2「教養」にかんする「基本的な知識と能力」を身につけるものです。
【事前・事後学習】
・講読回の前に全員テキストを読み込んでくること。また、疑問点や論じたいことを明らかにしてくること。
・報告担当者はレジュメを用意すること。
・授業時間外の事前事後学習は4時間程度。
【授業計画】
第1回 オリエンテーション
※ゼミ生の人数などにより、以後の予定を変更する場合があります。
第2回 レジュメの作り方
第3回 「自分を語るモノ」を使って自己紹介
第4回 講読回:第1章 家族
第5回 講読回:第2章 ジェンダー
第6回 映画回:家族とジェンダーに関する映画の上映と議論(前半)
第7回 映画回:家族とジェンダーに関する映画の上映と議論(後半)
第8回 講読回:第3章 学校
第9回 講読回:第4章 友だち
第10回 調査回:1~4章に出てきたトピックについて新聞記事を調べてみる
第11回 調査回:新聞記事の紹介と議論
第12回 講読回:第5章 経済・仕事
第13回 講読回:第6章 政治・社会運動
第14回 講読回:第7章 「日本」と「自分」
第15回 まとめ
【評価方法】
 以下の者は成績「不可」となります。(1)1学期につき3回以上欠席した者(合理的な理由なき遅刻も欠席扱い)、(2)初回ゼミを無断欠席した者、(3)発表が課されている日に無断欠席した者。
 授業内での発表について、その都度、フィードバックを行います。
【教科書】
本田由紀、2021『「日本」ってどんな国? 国際比較データで社会が見えてくる』筑摩書房(税込み1012円)
【参考文献】
授業中に指示します。
【特記事項】
・遅刻と欠席には厳しく対応します。
・必須ではありませんが、「ジェンダー論」その他関連科目を受講したことのある者、もしくは受講予定の者の履修が望ましいです。
・通常程度のやる気があればついてこられる内容です。しかしながら、あまりに長時間のバイトに従事している者、不規則な生活をしている者、注意力散漫な者、人と話すことに苦痛を覚える者は単位取得が困難と思われます。
【開講期・曜日時限・ペア・教員名】
開講期・曜日時限が下記の表で示されていますが、履修できる曜日時限は学年・学科等により異なる場合があります。自分の「履修登録」画面に表示される曜日時限のみ履修登録することができます。

開講期 曜日時限 ペア 教員名
2期 月3 澁谷 知美