教養ゼミ(哲学)
麻生 博之 
単位: 2 開講期: 2期 開講年度: 2022
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【授業表題】
「哲学」入門ゼミ ―― 「思考実験」をおもな手がかりとして考える
【授業の形態・方法・内容】
(1) 基本的な形態
・初歩的な「演習(ゼミ)」形式の授業となる。
・「対面授業」(「対面」のみの参加形式の授業)を予定する。(なお、学期途中等に「遠隔授業」への変更を余儀なくされた場合の授業形態については,後述する。)

(2) 内容・方法
 「哲学」とはいわば,日ごろ当たり前に思っていることがら,それゆえ,しばしば気づかぬうちに自分のものの見方や考え方の前提となっている様々なことがらについて,あらためて問いなおし,じっくり考えてみようとする営みのことだといえる。
 この教養ゼミは,そうした「哲学」に多少なりとも関心のある人を対象とし,「思考実験」をおもな手がかりとして,実際にいくつかのテーマについて「哲学的」に考えてみることを目標とする(「思考実験」とは,批判的に考え,思考を深めるための素材となる実験的なストーリーのこと)。
 具体的には,まず哲学におけるいくつかの代表的なテーマについて,おもに思考実験を通してアプローチし,受講者どうしのディスカッション等もふまえて考えてみる。そしてそのうえで,受講者それぞれが,さらに掘り下げて考える課題を設定し,(関連するテキストにあたること等によって)自分なりに調べたり考えたりした思考の成果を,レポート等の報告資料にまとめて発表する,というプロセスをとりたい。
 (なおこの授業は,科目名のとおり,1年生を対象とした初歩的なゼミ形式の授業である「教養ゼミ」のひとつである。それゆえ,様々な課題について授業内で頻繁にレスポンスがなされることになる。)

(3)〔補足〕遠隔授業に変更される場合の授業形態
〔基本的に「対面授業」を予定しているが,感染症の拡大等によって遠隔授業への変更を余儀なくされた場合の授業形態について,あらかじめ記載しておく。〕
・基本的な形態:A型(manabaの使用)で始めるが,可能であれば(履修者全員のネット環境と端末が十分であることが確認できれば),なるべく早い段階で,C型(Zoomを使用したリアルタイムの授業)に移行する。(ただし,ネット環境等に大きな問題がある場合は,基本的にA型で授業を進めることもありうる。また,途中からC型に移行する場合も,回によってはA型で授業を行う等,A型とC型を組み合わせる形態もありうる。)
【到達目標】
・自分の考え方やものごとの見方を問いなおし、現実に対する新たな視点を獲得すること。
・テキストの読解やディスカッション、レポートや報告資料の作成・発表等を通じて、批判的・論理的に思考する力、説得力のある議論を構成する力を身につけること。
【ディプロマポリシーとの関連】
・この科目は、「教養」に関する「基本的な知識と能力」を身につけるための科目である(「全学DP2」)。
【事前・事後学習】
・授業で扱うテキストや関連する資料を丁寧に読み、疑問点や自分の考えを整理しておくこと。
・報告やレポートの発表がある場合は、レジュメやレポートを作成すること。
(・なお、「大学設置基準」上、この科目は「演習」科目にあたるので、授業時間外に行う事前事後学習に要する時間は4時間程度ということになる。ただし、人によって異なることはいうまでもない。)
【授業計画】
第1回 ガイダンス
第2回 結果がよければ何をしても「よい」のだろうか?
第3回 ある人が「同じ」人であるとなぜいえるのだろうか?
第4回 生きてゆくうえで「死」はどのように受けとめるべきだろうか?
第5回 この世界が「本当にある」となぜいえるのだろうか?
第6回 中間考察(さしあたり考えたことの報告)1
第7回 「心」とは何だろうか?(「心」についてはどこまで説明が可能だろうか?)
第8回 人間にはほんとうに「自由」があるのだろうか?
第9回 「動物」に対する人間の態度はどれほど正当なものだろうか?
第10回 「芸術」とははたして何であるのだろうか?
第11回 中間考察(さしあたり考えたことの報告)2
第12回 成果発表1
第13回 成果発表2
第14回 成果発表3
第15回 成果発表4,まとめ
【評価方法】
授業内の課題(レスポンスシート等)〔40%程度〕,レポートや報告資料の作成・発表(「成果発表」)〔50%程度〕,授業への参加度〔10%程度〕等を総合して評価を行なう。
【教科書】
必要がある場合は、授業開始時に指示する。
【参考文献】
授業中にそのつど紹介する。
【特記事項】
【開講期・曜日時限・ペア・教員名】
開講期・曜日時限が下記の表で示されていますが、履修できる曜日時限は学年・学科等により異なる場合があります。自分の「履修登録」画面に表示される曜日時限のみ履修登録することができます。

開講期 曜日時限 ペア 教員名
2期 木3 麻生 博之