多様性社会に資する心理支援を実践するa(特別授業)
野田 淳子、大貫 敬一 
単位: 2 開講期: 1期 開講年度: 2020
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【授業表題】
多様性社会に資する心理支援を実践する a
【授業の形態・方法・内容】
 「多様性(ダイバーシティ)社会」の実現は、現在、企業や組織マネジメントにおいてはもちろんのこと、社会で幅広くその意義が注目される営みです。さまざまに異なる人々が存在し関わり合って社会が成り立っていることを意識し、他者を尊重し受容する関係や、それが可能になる環境を造りあげる。それによって、人と人とのコミュニケーションが円滑になるだけでなく、新たな価値や創造性を高めることも可能になると考えられます。
 この授業は“人を心理的に支援する”というテーマのもと、社会に存在する様々な立場の人々に焦点を当て、そうした様々な人との関わりがどのような意味で必要であるかを理解し、他者と協働しうる良い関係をどのように構築できるかという問題について、広い視野から考える教育・実践の場です。そのような学びは、多様化する社会を生き抜く「社会人の基礎力」となると考えています。
 この授業は講義科目ですが、学生の主体的な参加を求めるため、グループワークやプレゼンテーションも含みます。したがって、授業に3分の2以上出席していることを単位取得の最低条件とするため、遅刻や欠席が多いと単位取得が極めて難しいと心得てください。
【到達目標及びディプロマポリシーとの関連】
 この科目は、「教養」に関する「基本的な知識と能力」を身につけるための科目です。
授業のテーマは、「関係性」(人と人との関係)を土台にした心理(学)的支援です。つまり、人と人との良い関係性を築くことによって相互の心理支援(支え合い)をすることであり、それは支援される側だけでなく支援する側にとっても学びや成長があり、そうした経験を通して精神的成長につながるような支援を学ぶことを目標としています。
【事前・事後学習】
 事前学習として、次回の授業に関するテーマに関して、これまでどのような経験をし、どのような考えや思いを持っているかを振り返った上で授業に参加して下さい。具体的な宿題を課することがあります。事後学習としては、授業で学んだことを復習しまとめておいて下さい。「大学設置基準」上、この科目は「講義」科目にあたりますので、授業時間外に行う事前事後学習に要する時間は4時間程度となります。なお、各回に提出したレポートは返却し、全体的なコメントをフィードバックします。
【授業計画】
 授業は、次の3つのステップで進めます。このステップ全てにおいて、グループワーク、ペアワーク等の学生相互のワークがあります。また、ゲスト講師による講義とワークを行う回もあります。
 <ステップ1> 事前の講義や学生自身による学習
 <ステップ2> 実践やワーク、ゲスト講師の授業を通した体験実習
 <ステップ3> 振り返りとまとめの講義

 以下は、各回の授業計画です。なお、ゲスト講師の都合等により変更になる場合があります。
第1回  ガイダンス
第2回  支援とは (1)自らの体験を振り返る
第3回  支援とは (2)心理支援の諸側面(サポートの種類・サポート・システム)
第4回  支援とは (3)危機にある人の支援
第5回  支援とは (4)クライシス理論と危機(自我資源と社会資源)
第6回  支援的コミュニケーションと自己理解 (1)アサーションと自己理解
第7回  支援的コミュニケーションと自己理解 (2)共感と傾聴
第8回  支援的コミュニケーションと自己理解 (3)「ブラインド・ウォーク」
第10回 障がいと心理支援 (1)障害とは-「視覚障害」と共に生きる
第11回 障がいと心理支援 (2)障害とは-「聴覚障害」と共に生きる
第12回 障がいと心理支援 (3)発達障害者の語る感覚過敏
第13回 障がいと心理支援  (4)発達障害者とコミュニケーション
第14回 家族と心理支援  (2)家族と心理支援
第15回 まとめのセッション
【評価方法】
授業参加状況と各回の授業レポート(80%)、及び、第15回に提出するまとめのレポート(20%)で総合評価します。
【教科書】
使用しません。
【参考文献】
授業時に参考資料・文献を適宜紹介します。
【特記事項】
・人とのコミュニケーションが得意でないという方も歓迎です。体験学習やグループワークの際に無理なく互いにコミュニケーションができるような家囲気づくりをしたいと考えています。
・毎回の授業テーマに沿ったワークや宿題に取り組んで頂くため、遅刻や欠席が多いと単位取得が極めて難しいと心得てください。授業に3分の2以上出席していることを単位取得の最低条件とします。
【開講期・曜日時限・ペア・教員名】
開講期・曜日時限が下記の表で示されていますが、履修できる曜日時限は学年・学科等により異なる場合があります。自分の「履修登録」画面に表示される曜日時限のみ履修登録することができます。

開講期 曜日時限 ペア 教員名
1期 火4 野田 淳子