英語圏諸国の歴史と地理(特別講義)
山田 晴通 
単位: 2 開講期: 2期 開講年度: 2019
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【授業表題】
英語圏諸国の歴史と地理を通して、言語としての英語の広がりを理解する
【授業の形態・方法・内容】
 この授業は講義を中心とするが、その中では様々な形での学生からの積極的な参加を織り込んでいく。受動的に講義を聴講するだけでなく、積極的、主体的に考えながら受講することを期待している。

 語学としての英語の学習において、その背景にある英語圏諸国の文化への理解は重要な一側面であるが、さらにその前提として、今日の英語圏が歴史的にどのように形成され、世界各地に英語圏が存在する状況が現代においてどのような意味を持っているのか、英語圏諸国の地理を理解することは重要である。しかし、高校までの地理や世界史等の範囲の知識体系は、必ずしも英語圏という切り口から提示されていないし、大学も含め英語関係の授業でも、こうした知識をまとまった形で教授する機会はない。この授業は、こうした問題意識による実験的な試みとして、特別講義として開講するものである。
 この授業では,英語が成立したイギリスの地理と歴史から出発し,次いでアメリカ合衆国など北米や、オセアニア、アジア・アフリカに具体的事例を求めながら,現代の英語圏の成立に至った経緯とその背景を講義していく。
 宿題という形で課題を課すことが多いが、授業の中で全体的な傾向などについて講評する時間をとりフィードバックとする。
【到達目標及びディプロマポリシーとの関連】
 英語圏諸国の歴史と地理について学ぶことを通して,主として社会言語学的観点から言語としての英語の広がりへの理解を深めると共に,英語が使用される地域の文化的多様性や、それを反映した英語自体の多様性について,具体的な歴史的事実を踏まえながら理解し,併せて学ぶ言語学の諸概念や知識を、英語学習にも活用できるようになることが履修を通した到達目標となる。
 この科目は特に、コミュニケーション学部DP1と関連している。
【事前・事後学習】
 この講義は,専門科目の講義であり,履修に先立って以下の準備学習を求める。

 (1)高校までに習得しておくべき基本的なスキルである,国語辞典,英和辞典等,基本的参考資料の使用方法,および,(2)マイクロソフト・オフィス関連のWord,Excelの基本的な操作,パソコンからのメールの送受信に必要な基本的コンピュータ・リテラシーについては,身に付いていることを前提として授業を進めるので,こうした方面で知識が不十分であると自覚する者は,自習を通して基礎力を身につけておくこと。

 授業を理解し,宿題レポートを作成するためには,自ら進んで専門性のある学術論文を読めることが求められる。
(3)本学図書館の蔵書検索,本学図書館で利用可能な新聞雑誌記事等のデータベース検索,ネット上にある国立情報学研究所論文情報ナビゲータ(CiNii)を用いた論文検索等の方法は,事前に自習して身につけておくこと。これらについて,判らないことがあれば,図書館カウンター,学習センター,PC実習室ヘルプデスク等を活用して質問しておくこと。

 さらに,この授業を適切に理解するためは,イギリス、アメリカ合衆国を始め、英語圏諸国の地理や歴史についての高校レベルまでの知識が不可欠である。(4)高校の地理、世界史教科書のレベルの知識が不十分であると自覚する者は,自習を通して基礎力を身につけておくこと。

 通常の授業に臨む際の事前学習としては、予めシラバス等で予告された内容に関するキーワードなどへの理解を深める努力をふだんに行なうことに加え、特に指示された予習の作業がある場合にはこれに適切に取り組むことを求める。また、事後学習としては、授業内容に関連する書籍等の資料や、ネット上の情報の渉猟、実際の音声資料・映像資料の視聴などを含め、必要な復習を行なうとともに、おもに復習課題として出される宿題に適切に取り組むことを求める。
 事前事後学習に要する時間は、1回の授業に対して概ね4時間を目安に設定しているが、それ以上の時間を要する課題が課される場合もある。
【授業計画】
 講義は概ね以下の構成に準じて進行するが、若干の変更を行う場合がある。その場合は、事前に内容を授業中に説明する。また、予告した内容が15回で終了しない場合は、休講がなくても補講を行なう場合がある。

第1回 - 現代のリンガ・フランカとしての英語
第2回 - イギリスの成り立ちと英語の形成
第3回 - 近代英語の成立とイギリスの海外進出
第4回 - イギリス海上帝国と植民地
第5回 - 現代イギリスの社会と言語
第6回 - 北米における植民地体制
第7回 - アメリカ合衆国の独立と拡大
第8回 - アメリカ合衆国の地域区分と産業構造
第9回 - アメリカ合衆国の世界覇権とメディア支配
第10回 - カナダの言語政策
第11回 - オーストラリアとニュージーランドの歴史
第12回 - 地政学的にみたオセアニア
第13回 - 植民地支配における統合言語としての英語
第14回 - 多様に変成する英語
第15回 - 再び、現代のリンガ・フランカとしての英語を考える
【評価方法】
宿題レポートへの評価の累積による(100%)。
【教科書】
 教科書は用いない。必要に応じてプリント類を配付することがある。
 ただし、「事前・事後学習」にも記したように、高校レベルの英語、地理、世界史の知識は授業の前提となるので、英和辞典類や、地理・世界史の教科書、地図帳、参考書などを手元に用意して授業に臨むことが望ましい。
【参考文献】
 授業中に指示する。
【特記事項】
 なお,講義内容等については,追加情報を含め,大学の情報システム「manaba」や、研究室のウェブ・ページで常時情報を提供しているので,こちらも参照すること。
 http://camp.ff.tku.ac.jp/YAMADA-KEN/Y-KEN/classes/default.html
 特に、上記ページからリンクされている諸々の指示に関するページのうち「必読」とされているページは、必ず事前に読んで理解しておくこと。それらのページや、このシラバスに記されている内容を踏まえずに行動したことで、成績評価などに何らかの不利益が生じても、それは自己責任であることを了解した上で受講すること。

開講期 曜日時限 ペア 教員名
2期 水2 山田 晴通