現代産業論b
黒田 敏史 
単位: 2 開講期: 2期 開講年度: 2018
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【授業表題】
ネットワーク産業の理論と現実を学ぶ
【授業の形態・方法・内容】
 本講義では現代産業論aに引き続き、ネットワーク産業の性質を理解するための理論的枠組みと、幾つかの具体的な産業を題材として、ネットワーク産業における企業行動、政府の規制について取り扱います。また、これら産業への個別の規制のみならず、産業全般を規制する独占禁止法の考え方についても学びます。
【到達目標及びディプロマポリシーとの関連】
ミクロ経済学に基づいて企業戦略を分析し、現実の課題へ応用が出来ることを目標とします。
これによりDP3の多角的分析力と専門性を身につけます。
【事前・事後学習】
各回のTKUポータルにUPされた講義資料を事前に読み、質問を考えておくこと。
講義中に紹介した参考文献等を読み、当該トピックについて理解を深める事。
毎回の予習に授業時間の1倍、毎回の復習に授業時間の1倍程度を費やすことを想定している。
【授業計画】
ネットワーク産業を理解するのに必要なトピックについて講義した後、トピックに深く関連する産業のについての講義を行います。各回の講義内容は以下のようなものを予定しています。なお、進捗のペースと取り扱うトピックは変更する場合があります。

進捗に応じて幾つかのトピックは取り扱わない場合があります。
また、履修者の関心に応じてトピックの順番を入れ替えることがあります。
第1回 日本のコンテンツ産業
第2回 コンテンツ・ウィンドウ戦略
第3回 著作権の経済分析
第4回 スイッチングコストの経済理論
第5回 スイッチングコストと競争政策
第6回 垂直的な取引関係
第7回 垂直的な取引関係と競争政策
第8回 携帯電話産業
第9回 携帯電話産業の経済政策
第10回 インターネットビジネスの経済分析
第11回 プラットフォーム競争の経済分析
第12回 オークションの理論
第13回 オークションの現実利用
第14回 メカニズムデザイン
第15回 メカニズムデザインの現実利用

なお、前期は以下のような内容を取り扱っており、これらについて理解していることを前提に講義を進めます。また、前記の進捗状況に応じ、後期にこれらのトピックの一部を取り扱う事があります。
第1回 産業組織論と競争政策
第2回 企業の参入・退出
第3回 コンテスタビリティ理論と
第4回 ボトルネック独占
第5回 アクセスチャージ
第6回 電力産業の規制改革
第7回 電力産業の政策課題
第8回 ガス産業の規制改革
第9回 ガス産業の政策課題
第10回 古典的直接ネットワーク効果
第11回 現代的直接ネットワーク効果
第12回 電気通信産業の規制改革
第13回 電気通信産業の政策課題
第14回 間接ネットワーク効果
第15回 標準化戦略
【評価方法】
期末のレポート(100点)によって評価を行います。
【教科書】
無し
【参考文献】
依田高典著『ネットワーク・エコノミクス』(日本評論社)
泉田成美・柳川隆『プラクティカル 産業組織論』(有斐閣)
Paul Belleflamme and Martin Peitz "Industrial Organization Markets and Strategies,"
Cambridge
その他随時講義中に指示します。
【特記事項】
ミクロ経済学、ゲーム理論、計量経済学を履修済みであることを前提として講義を行います。補完財、代替財、固定費用、限界費用、限界収入、外部性、戦略的補完、戦略的代替等の概念を学んでおいてください。
また、現代産業論aを履修済みであることを前提として講義を進めます。未習者はその旨申し出てください。
【開講期・曜日時限・ペア・教員名】
開講期・曜日時限が下記の表で示されていますが、履修できる曜日時限は学年・学科等により異なる場合があります。自分の「履修登録」画面に表示される曜日時限のみ履修登録することができます。

開講期 曜日時限 ペア 教員名
2期 月1 黒田 敏史