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 言語学b | ||||||
小田 登志子  | ||||||
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【授業表題】 |
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理論言語学入門 |
【授業の形態・方法・内容】 |
この授業は講義科目です。毎回の授業で出席カードを配布します。受講生は問題の答えや質問などを記入して、授業の最後に提出します。 この授業では、「人間はなぜことばを使うことができるのか」という問いに対して,理論言語学の立場から考えます。X'(エックスバー)式型は、人間の脳の言語野に先天的に備わっているとされる「普遍文法」の一部です。日本語や英語をはじめとする、世界に7000以上もある人間言語の構造は、すべてX'(エックスバー)式型を基に作られています。ただし、日本語と英語ではX'(エックスバー)式型の設定が異なるため、異なった句構造が生まれ、結果的に語順が大きく異なります。これらの内容を「樹形図」と呼ばれる図を描きながら学びます。 「言語獲得の臨界期」と呼ばれる現象についても紹介します。「アバロンの野生児」「ジーニー」など、母語を獲得することができなかった人の実例があり、これらは「言語獲得の臨界期」の証拠とされています。また「言語獲得の臨界期」は英語教育とも関係があります。最近、英語の早期教育が盛んですが、これは「言語獲得の臨界期」の存在が一般に広く知られるようになったためです。 毎回の授業の冒頭に「質問コーナー」を設け、受講者から寄せられることばに関する幅広い質問にお答えします。 |
【到達目標及びディプロマポリシーとの関連】 |
この科目は「教養」に関する「基本的な知識と能力」を身につけるための科目です。 ・X'(エックスバー)式型を用いて、英語および日本語の簡単な樹形図を描くことができる。 ・「言語獲得の臨界期」とはどのような現象か説明できる。 ・身の回りのことばに関する事に関心を持つことができる。 |
【事前・事後学習】 |
「大学設置基準」上、この科目は「講義」科目にあたりますので、授業時間外に行う事前事後学習に要する時間は4時間程度となります。具体的な内容は以下の通りです。 ・教科書の指定された範囲を読む。 ・授業中に扱った練習問題が自分で解けるように復習する。 ・日常生活の中で言語に関する疑問を見つけ、授業で質問する。 |
【授業計画】 |
(変更の可能性あり) 第1回 ガイダンス・映像資料「ことばの不思議」 第2回 子どもは語学の天才・子どもは大人が教えていないことを言う 第3回 チンパンジーの子どもを育てたら・ことばの生得説 第4回 文には構造がある・カテゴリーのいろいろ 第5回 日本語の「句」の構造・英語の「句」の構造 第6回 X’式型:主要部先頭型のことば 第7回 X’式型:主要部末端型のことば 第8回 X’式型の発展(SからTPへ) 第9回 子どもの言語獲得と主要部パラメータ 第10回 言語獲得の臨界期(映画『Mockingbird don’t sing』『Wild Child』) 第11回 バイリンガルの子ども(映画『Lost in Translation』・英語イマージョン教育に関する映像資料) 第12回 いろいろな生物に見る臨界期 第13回 もう一つのパラメータ:疑問詞移動パラメータ 第14回 2つのパラメータの組み合わせ・宇宙人が地球に来たら(映画『メッセージ』) 第15回 復習 |
【評価方法】 |
定期試験期間中に筆記試験を行う。 筆記試験について、全体講評をManabaを通じて行う。 |
【教科書】 |
1冊指定する予定。詳しくは授業で指示する。 |
【参考文献】 |
授業で紹介する。 |
【特記事項】 |
・「言語学a」と「言語学b」の内容は互いに独立しているため、どちらから受講しても良いが、できれば「言語学a」から受講すると良い。 ・日本語以外のことばを話す外国人留学生の履修を歓迎する。教科書は留学生にとっても読みやすいものを指定する予定。 |
【開講期・曜日時限・ペア・教員名】 |
開講期・曜日時限が下記の表で示されていますが、履修できる曜日時限は学年・学科等により異なる場合があります。自分の「履修登録」画面に表示される曜日時限のみ履修登録することができます。 |
開講期 | 曜日時限 | ペア | 教員名 |
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2期 | 水1 | 小田 登志子 |