パソコン経済分析/経済データ分析
黒田 敏史 
単位: 4 開講期: 通年 開講年度: 2017
閉じる
【授業表題】
Excel・PowePointによる経済データ分析を用いたレポート作成・プレゼンテーションの実習
【授業の形態・方法・内容】
本演習では、Excelの関数やグラフ作成機能を用いて経済データを編集・分析し、その内容をWordでレポートに、PowerPointでプレゼンにまとめて発表する実習を行います。

実習を行う内容は大まかに、
1・インターネットからの経済データの収集
2・Excelにおける関数の使い方とグラフの描き方
3・PowerPointによるプレゼンテーション資料の作成
に分けられます。

まず始めに、こちらが与えた分析レポートを再現することで上記の3つの能力を身につけます。
続いて、あるトピックに対してデータ分析を試みるとき、あるトピックはどういうデータによって観察されるか、あるトピックに関わるデータをどうやって探すか、得られるデータからどうやって含意を導き出すか、を自由課題レポートを作成しつつ、学んで行きます。
【到達目標及びディプロマポリシーとの関連】
グラフや統計量などを用いて、データが持つ情報を適切に引き出し、かつ分かりやすい形で表現する方法を身につけることを目標とします。
レポートの執筆とプレゼンテーションの実践からDP2の多角的分析力と専門性を身につけます。
また、統計学や計量経済学を利用した各種分析を通じて、DP3の多角的分析力と専門性を身につけます。
【事前・事後学習】
毎回の講義は前回の講義で実施した内容を完了した事を前提として進めて行くため、授業時間中に課題が終わらなかった場合はそれを終わらせておくこと。また、異なるデータを用いた分析を別途実施するなどして、手法を反復練習しておくこと。課題にかかる時間は習熟すれば15分程度であるが、初回に身につけるためには1時間程度を要する事を想定している。
【授業計画】
前期は、こちらが提示した分析課題を実施し、データのダウンロード、Excelにおけるデータ編集、関数、グラフの使い方を学習します。
また、得られた結果を経済理論に基づいて理解するトレーニングも行います。

続いて、各自の課題を分析して行くために、インターネット上で利用可能な経済データを探索する練習、実験によってデータを収集する方法について学びます。

後期は発展的な分析手法について学ぶと共に、参加者の関心のあるトピックについて分析を進めていきます。

前期・後期共に適時PowerPointを用いたプレゼンテーション資料の作成・発表を行うときの要点についても解説します。

通年30回の毎回の授業内容は実習の進度に応じて変更しますが、例年のスケジュールに従った場合、以下のような内容を講義する予定です。また、16回目以降は参加者の希望する分析トピックに応じて随時内容を変更する事があります。
第1回:ガイダンスとグラフの作成
第2回:工夫された折れ線グラフ
第3回:比率・割合の使い方
第4回:絶対参照と相対参照
第5回:指数による分析
第6回:統計量を用いる意味
第7回:平均の意味
第8回:標準偏差の意味
第9回:散布図
第10回:相関係数
第11回:相関係数を用いた経済分析
第12回:フィルタ・条件関数
第13回:問題意識と仮説検定
第14回:インターネットからのデータ収集
第15回:実験によるデータ作成
第16回:研究計画プレゼン
第17回:回帰分析
第18回:重回帰分析
第19回:パネルデータ分析
第20回:操作変数法
第21回:統計的因果推論
第22回:離散変数の分析
第23回:マクロ経済学への応用
第24回:ミクロ経済学への応用
第25回:労働経済学への応用
第26回:産業組織論への応用
第27回:国際比較
第28回:政策評価
第29回:参加者の半数による個別研究成果プレゼン
第30回:29回で報告を行わなかった参加者による個別研究成果プレゼン
【評価方法】
前期の共通課題の分析レポート、後期の個別課題の分析レポート、並びにそれぞれのPowerPointプレゼンテーション資料の内容に応じて評価を行います。
【教科書】
なし
【参考文献】
アン・エアーズ (2010)『その数学が戦略を決める』文藝春秋
田中隆一(2015)『計量経済学の第一歩』有斐閣
デイヴィッド・サルツブルグ(2010)『統計学を拓いた異才たち』日本経済新聞出版社
西内啓(2013)『統計学が最強の学問である』ダイヤモンド社
小川・川越・佐々木(2012)『実験ミクロ経済学』東洋経済新報社
Deaton, A. (1997) "The analysis of household surveys : a microeconometric approach to development policy," Baltimore: Johns Hopkins University Press
Gerber, A. S. & Green, P, D. (2011) "Field experiments: design, analysis, and interpretation," New York: W.W. Norton
【特記事項】
ミクロ経済学、マクロ経済学、計量経済学の履修を前提とします。
Excelの基本的な操作(データの入力、簡単な計算、折れ線グラフの作成程度)については、履修前に習得していることを前提とします。
Gerber and Green(2011)を読了した者には私のフィールド実験のリサーチアシスタントを依頼することがあります。
【開講期・曜日時限・ペア・教員名】
開講期・曜日時限が下記の表で示されていますが、履修できる曜日時限は学年・学科等により異なる場合があります。自分の「履修登録」画面に表示される曜日時限のみ履修登録することができます。

開講期 曜日時限 ペア 教員名
通年 火1 黒田 敏史