フリーペーパー(生活情報紙)を学ぶ(特別企画講義)
山田 晴通 
単位: 2 開講期: 1期 開講年度: 2017
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【授業表題】
フリーペーパー(生活情報紙)を学ぶ
【授業の形態・方法・内容】
 「フリーペーパー」,「無代広告紙」としても位置づけられる「生活情報紙(誌)」は,気軽に街角で無料入手できたり,無料配布されたりと,われわれの日常生活に溶け込んだ身近なメディアであるが,改めてその社会的な位置づけや,広告媒体としての機能を考える機会はあまり多いとは言えない。本学のカリキュラムにおいても,経営学部やコミュニケーション学部のいくつかの科目に関連するテーマではあっても,独立した常設科目としてもっぱら「生活情報紙(誌)」について取り上げる科目は存在していない。そこで,特別企画講義の制度を活用し,実務の世界に身を置く方々をゲスト講師として招き,決して派手ではないものの,読者の身近な存在として役割を果たしているこのメディアについて,多様な角度からの議論を学ぶ機会を提供したい。
 宿題という形で課題を課すことが多いが、授業の中で全体的な傾向などについて講評する時間を最終回の総括の中でとりフィードバックとする。

 なお,この企画講義は日本生活情報紙協会(JAFNA)の協力を得て行なわれるものである。
【到達目標及びディプロマポリシーとの関連】
 「生活情報紙(誌)」の実態について理解を深めるとともに,それが成立する社会的背景や,メディアとしての役割について,自らに身近な事例を踏まえて主体的に論じられるようになることが,この講義の受講者に求められる到達目標である。
 この科目は特に、コミュニケーション学部DP1、DP2と関連している。
【事前・事後学習】
 まず、受講に先んじて,日常的に自分が接している「生活情報紙(誌)」について,改めて意識的に読み直したり,サンプルを手元に収集保存しておくなど,自主的に関連する情報の収集に取り組んでほしい。
 また,日本生活情報紙協会のウェブサイト( http://www.jafna.or.jp/ )を予め閲覧しておくこと。さらに,参考文献にあげている稲垣(2008)を入手して読んでおくと,授業の理解が一層深まりやすい。
 事前事後学習に要する時間は、1回の授業に対して概ね4時間を目安に設定しているが、それ以上の時間を要する課題が課される場合もある。
【授業計画】
以下に列挙するテーマにしたがって授業を進めていく。
都合により,一部のテーマや講師を変更したり,取り上げる順序を変更することがあり得る。

正規の授業機会で足りない分については、補講を行なって補う予定である。

01 - フリーペーパー(生活情報紙)入門 山田晴通

<理論編>
02 - フリーペーパーの軌跡 久保まり子(日本生活情報紙協会)
03 - 広告媒体としてのフリーペーパー 北原利行(㈱電通)
04 - 広告会社から見たフリーペーパー 大塚敦子(㈱アサツー ディ・ケイ)
05 - メディア環境の変化とフリーペーパー 新見妙子(㈱博報堂DYメディアパートナーズ)
06 - 印刷業界から見たフリーペーパー 藤井建人(日本印刷技術協会)

<実践編>
07 - 世界最大のフリーペーパー『リビング新聞』の戦略 田中則昭(㈱サンケイリビング新聞社)
08 - オフィスで働く女性の情報紙『シティリビング』 山内綾子(㈱サンケイリビング新聞社)
09 - 超地域密着のフリーペーパー戦略 近間之文(㈱地域新聞社)
10 - 鹿児島のフリーペーパー 今と未来 大迫純久(㈱南日本リビング新聞社)
11 - わが社の戦略『TOKYOHEADLINE』とソーシャルプロモーション 一木広治(㈱ヘッドライン)
12 - フリーマガジン『ソトイコ!』で目指す教育的貢献 木村敬一(㈱学研イノベーション)
13 - リクルートと電通の共同戦略『R25』創刊ほか 藤井大輔(㈱プリフィクス)
14 - 世界のフリーペーパー 稲垣太郎(元・朝日新聞記者)

15 - 総括 山田晴通
【評価方法】
テーマごとに課題レポートを課し,提出されたレポートへの評価を累積して,最終的な評価を下す。

【教科書】
教科書は用いない。必要に応じてプリント類を配付する。
【参考文献】
 授業に直結するものではないが,フリーペーパーについての入手しやすい概説書として下記を推薦しておく。
・稲垣太郎(2008):『フリーペーパーの衝撃』集英社 (集英社新書 424B)
【特記事項】
 なお,講義内容等については,追加情報を含め,大学の情報システム「manaba」や、研究室のウェブ・ページで常時情報を提供しているので,こちらも参照すること。
 http://camp.ff.tku.ac.jp/YAMADA-KEN/Y-KEN/classes/default.html
 特に、上記ページからリンクされている諸々の指示に関するページのうち「必読」とされているページは、必ず事前に読んで理解しておくこと。それらのページや、このシラバスに記されている内容を踏まえずに行動したことで、成績評価などに何らかの不利益が生じても、それは自己責任であることを了解した上で受講すること。
【開講期・曜日時限・ペア・教員名】
開講期・曜日時限が下記の表で示されていますが、履修できる曜日時限は学年・学科等により異なる場合があります。自分の「履修登録」画面に表示される曜日時限のみ履修登録することができます。

開講期 曜日時限 ペア 教員名
1期 金2 山田 晴通