人権論a
徐 京植 
単位: 2 開講期: 1期 開講年度: 2015
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【授業表題】
「国民」と人権
【授業の形態・方法・内容】
 「国民」とは何か,とあらためて問われると,戸惑う人が多いであろう。それは,その人々にとって「国民」という観念が,あらためて考えるまでもない自明のことだからだ。
 しかし,現実の社会には「国民」でないがゆえに,さまざまな無権利状態や差別を強いられている人々が存在する。
 日本社会の代表的マイノリティである「在日朝鮮人」について学び,そのことを通じて「国民」観念の自明性を批判する。それはまた「人権」を真に普遍的な価値として理解するために必要な考察でもある。


【到達目標及びディプロマポリシーとの関連】
【到達目標】

1.「在日朝鮮人」という存在の歴史的背景や現状について基本的な知識を備える。
2.日本と朝鮮の近代・現代の歴史について基本的な知識を備える。
3.上記の知見を敷衍して「国家」や「国民」について、既成観念にとらわれない考察ができる。
4.「人権」という概念をたんに知識としてでなく、歴史や日本社会の現状の中で考察できる。
以上のような4点を達成目標とします。
【事前・事後学習】
教科書の当該部分を熟読すること。
「在日朝鮮人」「在日外国人」「移民」「難民」「植民地」などについて、関連する新聞記事や文献などに可能な限り眼を通すこと。

【授業計画】
以下のような内容を順次、講義していく。

イントロダクション
基本的人権の基礎概念
「在日朝鮮人」とは何か?その形成の歴史的背景
「在日朝鮮人」をめぐる現状の諸問題
「国民」とは何か? 「国民」観念はどのようにして造られたか
現在の日本社会における「外国人」の現状
身近な差別を考える
まとめ


【参考文献】

講義中に指示する。
【評価方法】
定期試験の成績のみで評価する。出席点等はカウントしない。
【教科書】
徐京植『在日朝鮮人ってどんなひと?』(平凡社2012年刊、定価1,400円)


【参考文献】
授業中に指示する。
【特記事項】
授業中の私語、スマホ・携帯電話の使用に対してはきびしく対処する。
【開講期・曜日時限・ペア・教員名】
開講期・曜日時限が下記の表で示されていますが、履修できる曜日時限は学年・学科等により異なる場合があります。自分の「履修登録」画面に表示される曜日時限のみ履修登録することができます。

開講期 曜日時限 ペア 教員名
1期 火3 徐 京植