スポーツの科学a
南 英樹 
単位: 2 開講期: 1期 開講年度: 2015
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【授業表題】
スポーツを考えるための、人文・自然・社会科学的な方法論を学び、スポーツを、実践・観戦・支援するための基礎的な知識を獲得し、これからのスポーツを思索する。
【授業の形態・方法・内容】
スポーツは今や、テレビ、ラジオ、インターネットといったさまざまなメディアと絡み合い、巨大な市場を産みだす文化装置として、私たちの暮らしのなかに溶け込んでいる。オリンピック・パラリンピックは巨大な権力装置として政治的な道具となり、スポーツニュースでは、毎週のように英雄物語が産みだされ「感動!」と称して伝えられている。この講義では、その時々のトピックを交え、それらの現象を考察し、スポーツを「考える」ことで、時代・社会背景を読み解きながら現代におけるスポーツのあるべき姿について思索する。
【到達目標及びディプロマポリシーとの関連】
スポーツという文化現象を、人文、自然、社会科学的視点から広範に考察し、スポーツを「考える」ことで、現代におけるスポーツのあるべき姿はどのようなものかを思索し、その文化的発展に寄与しうる批判能力を養うことを目標として授業を行います。
【事前・事後学習】
レポートや学期末試験では、授業で説明した内容を踏まえて具体的な事例を解説してもらうことになるので、新聞記事やスポーツ映像や報道の方法を疑い、どんなフィルターをかけられ、見せられているのかに関心を向け、記録しておくこと。
【授業計画】
第1週 スポーツと科学 オリエンテーション スポーツとはなにか 科学とはなにか
第2週 体育とスポーツ ヒトの人間化における身体(運動)の諸相
第3週 オリンピックを考えるための基礎(1)古代オリンピックの理想と身体
第4週 オリンピックを考えるための基礎(2)古代ローマとキリスト教的身体
第5週 オリンピックを考えるための基礎(3)ルネッサンスと身体への眼差し
第6週 オリンピックを考えるための基礎(4)近代国家の形成とパブリック・スクール
第7週 近代スポーツの誕生と普及 英国・米国・日本の発展過程とその特性
第8週 近代スポーツの普及 近代オリンピックの展開:衰退するアマチュアリズムと高度化するスポーツ
第9週 スポーツの美学 スポーツ空間とスポーツ時間、身体という美的対象
第10週 スポーツとメディアの蜜月関係(1) スポーツの産みだす「差異化」その絶対性と公明性
第11週 スポーツとメディアの蜜月関係(2) 情報戦略:中田英寿のプロモーションモデルに学ぶ
第12週 1964東京オリンピックを考える 1964東京オリンピックのレガシー
第13週 2020東京オリンピック・パラリンピックを考える(1) スポーツ権の保障 高度福祉国家への移行
第14週 2020東京オリンピック・パラリンピックを考える(2) 2020年以降に残すべきオリンピックレガシー
第15週 まとめ
【評価方法】
試験50点、レポート30点、平常点(疑問ペーパー・議論への積極的参加)20点
【教科書】
プリントを配布する
【参考文献】
『スポーツ解体新書』玉木正之著 NHK出版
『よくわかるスポーツ文化論』井上俊・菊幸一編著 
 ミネルヴァ書房
『人間とスポーツの歴史』渡部憲一 高菅出版
『近代スポーツ文化とはなにか』西山哲郎 世界思想社
『スポーツ文化の変容』杉本厚夫 世界思想社
【特記事項】
【開講期・曜日時限・ペア・教員名】
開講期・曜日時限が下記の表で示されていますが、履修できる曜日時限は学年・学科等により異なる場合があります。自分の「履修登録」画面に表示される曜日時限のみ履修登録することができます。

開講期 曜日時限 ペア 教員名
1期 水2 南 英樹
1期 金1 南 英樹