メディア制作ワークショップ(4単位)
山田 晴通 
単位: 4 開講期: 通年 開講年度: 2013
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【授業表題】
オンライン百科事典「ウィキペディア日本語版」の記事を作る
【授業の形態・方法・内容】
 ウィキペディアは2001年からサービスを初めたオンライン百科事典を作成するインターネット上のプロジェクトであり、誰もがその編集に参加できるという特徴をもっている。日本語版は、現在80万件以上の記事が作成されている。ほとんどの学生は、宿題などのレポート作成に際してウィキペディア日本語版の記述を参照した経験があるだろう。
 誰もが自由に編集に参加できるということがウィキペディアの大きな特徴であるが、適切な編集を行なうこと、あるいは、適切な記事を新たに作成することは容易ではない。ウィキペディアの基本的なルールを理解し、それに沿って記事を作成しなければ、せっかく作成した記事が大幅に書き換えられたり、削除されてしまうこともある。
 このワークショップでは、ウィキペディアをただ漫然と閲覧しているのではなく、個々の記事における記述の適切さを見極める力を養い、見るだけでなく編集に参加できるようになることを目指していく。その過程では、定められたルールを守りながら適切な文章を綴る作法や、利用者のコミュニティにおいて適切にコミュニケーションがとれることなども学んでいく必要がある。ウィキペディアの性格を理解し、その適切な利用の仕方を身に付け、最終的には利用者コミュニティから評価されるような記事の作成ができるよう、段階を踏んで作業課題を与えていく。
【到達目標及びディプロマポリシーとの関連】
 「ウィキペディア」の仕組みや性格について理解し、日本語版において既存の記事の編集や、新規記事の作成を、ルールを理解した適切な形で行なえるようになることが履修を通した到達目標となる。
【事前・事後学習】
この講義は,専門科目のワークショップであり,履修に先立って以下の準備学習を求める。

(1)高校までに習得しておくべき基本的なスキルである,国語辞典,英和辞典等,基本的参考資料の使用方法,および,(2)マイクロソフト・オフィス関連のWord,Excelの基本的な操作,パソコンからのメールの送受信に必要な基本的コンピュータ・リテラシーについては,身に付いていることを前提として授業を進めるので,こうした方面で知識が不十分であると自覚する者は,自習を通して基礎力を身につけておくこと。

授業を理解し,宿題レポートを作成するためには,自ら進んで専門性のある学術論文を読めることが求められる。(3)本学図書館の蔵書検索,本学図書館で利用可能な新聞雑誌記事等のデータベース検索,ネット上にある国立情報学研究所論文情報ナビゲータ(CiNii)を用いた論文検索等の方法は,事前に自習して身につけておくこと。これらについて,判らないことがあれば,図書館カウンター,学習センター,PC実習室ヘルプデスク等を活用して質問しておくこと。

ウィキペディアについては、下に指示されている参考文献を事前に見ておくことを求めるが、実際にウィキペディアの編集を体験する必要はない。もし、積極的に事前に理解を深めたいのであれば、日本語版の「Wikipedia:ウィキペディアへようこそ」のページを読み、さらにそこからリンクされているページを閲読することを勧める。ただし、このシラバスを読んでいる時点で記事の編集が未経験であれば、授業を受ける前に性急に編集を経験することは(禁じはしないが)お勧めできない。むしろ「Wikipedia:ガイドブック」のページ以降を熟読することを勧める。
【授業計画】
概ね1期の間は、実際に記事を編集することはほとんどない。2期においては、実際に新規記事の作成を試み、各自がそこで経験したことを授業中に報告してもらいながら、授業を進めていく。

1期においては、以下のテーマについて,それぞれ2〜3回をかけて,授業を進めていく。
・ウィキペディアについての基礎的理解
・ウィキペディアの記事作成におけるルール
・ウィキペディアの記事をめぐる様々な仕組み
・「検証可能性」と「信頼できる情報源」
・図書館、データベースなどの利用方法
・他言語版からの記事の翻訳

2期においては、受講者各自の作業報告を中心に進めていくが、その中で、以下のテーマについての指導を織り込んで,授業を進めていく。
・利用者コミュニティにおけるコミュニケーションの諸相

 なお,講義内容等については,追加情報を含め,研究室のウェブ・ページで常時情報を提供しているので,こちらも参照すること。
 http://camp.ff.tku.ac.jp/yamada-ken/
【評価方法】
 ほぼ毎回、作業課題を与え,その結果をレポートさせ、その評価を総合して評価を下す予定。いずれにせよ,平常点で評価する。詳しくは講義の中で説明する。
【教科書】
なし
【参考文献】
随時指示する。
とりあえず,授業開始までに,次の論文を事前に読んでおくと理解が深まる。
山田晴通(2011):ウィキペディアとアカデミズムの間.人文自然科学論集(東京経済大学),131,pp.57-75.
日下九八(2012):ウィキペディア その信頼性と社会的役割.情報管理(科学技術振興機構),55(1),pp.2-12.
いずれも、ネット上でpdfファイルとして閲覧が可能である。
【特記事項】
 ワークショップ科目であり、課題をこなしていくためには、授業時間外における相当の量の作業が求められる。履修にあたっては、こうした授業時間外の負担が大きい科目であることを十分に認識しておくこと。

開講期 曜日時限 ペア 教員名
通年 金4 山田 晴通