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 現代産業論a | ||||||
黒田 敏史  | ||||||
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【授業表題】 |
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ネットワーク産業の理論と現実を学ぶ |
【授業の形態・方法・内容】 |
本講義では電力、通信などの物理的なネットワークを有する産業のみならず、電子決済やゲーム機、インターネットポータルなどの抽象的なネットワークを有する産業を含めてネットワーク産業と呼びます。 物理的なネットワークを有する産業においては供給側の規模の経済、範囲の経済が存在するため、市場の失敗が生じ得ます。そうした市場の失敗を是正するため、多くのネットワーク産業には官庁による規制が行われています。官庁による規制は企業行動の妨げとなることもありますが、規制を踏まえて事業戦略を立案することで、競争優位を得る場合もあります。 また、ネットワーク産業の中にはネットワーク効果と呼ばれる需要側の規模の経済を有する産業も多く存在します。ネットワーク効果は必ずしも市場の失敗をもたらす訳ではありませんが、市場の失敗をもたらす可能性があります。また、ネットワーク効果は企業に戦略的行動の機会を与え、ネットワーク効果を活かすための様々な事業戦略が試みられています。 この講義ではこれらネットワーク産業の性質を理解するための理論的枠組みと、幾つかの具体的な産業を題材としてネットワーク産業における企業行動、政府の規制について講義します。 |
【到達目標及びディプロマポリシーとの関連】 |
ミクロ経済学に基づいて企業戦略を分析し、現実の課題へ応用出来るようになることを目標とします。 |
【事前・事後学習】 |
ミクロ経済学、公共経済学、ゲーム理論などの科目を履修済みであることを前提として講義を行います。補完財、代替財、固定費用、限界費用、限界収入、外部性等の概念を学んでおいてください。 |
【授業計画】 |
ネットワーク産業を理解するのに必要なトピックについて講義した後、トピックに深く関連する産業のについての講義を行います。取り上げるトピックと産業は以下のようなものを予定しています。 1.産業組織論と競争政策 2.ボトルネック独占とアクセスチャージ 3.エネルギー産業 4.直接ネットワーク効果 5.電気通信産業 6.間接ネットワーク効果 7.コンテンツ産業と著作権 |
【評価方法】 |
小レポート(40点)と期末のレポート(60点)によって評価を行います。 |
【教科書】 |
なし |
【参考文献】 |
依田高典著『ネットワーク・エコノミクス』(日本評論社) 泉田成美・柳川隆『プラクティカル 産業組織論』(有斐閣) 柳川隆、川濱昇編『競争の戦略と政策』(有斐閣) Massimo Motta "Competition Policy: Theory and Practice"(Cambridge University Press) その他随時講義中に指示します。 |
【特記事項】 |
【開講期・曜日時限・ペア・教員名】 |
開講期・曜日時限が下記の表で示されていますが、履修できる曜日時限は学年・学科等により異なる場合があります。自分の「履修登録」画面に表示される曜日時限のみ履修登録することができます。 |